インターネットで『温活』を検索すると、代謝を上げる、免疫力アップ、冷えとり、などなどとても多くの情報が出てきますね。
確かに身体の体温が低下することは良くありませんが、過剰に温め過ぎると体温調節のバランスを崩し、体調不良の原因にもなります。
『温めるとからだに良い』というイメージがあると思いますが、生理学(生きる理(ことわり)の学問)を通して少し論理的に理解して頂きたいと思います。
基本的にひとの体温は適度な内部環境になるように、脳の視床下部という場所でからだの情報が集められます。またそこからからだ全体に指令を出されることで体温は約36.89℃になるように設定されています。
体温を一定に保つためには、筋肉の運動、食事や肝臓に機能によって上昇し熱産生(熱を生み出す)を行い、逆に、体温を下げるためには呼吸、発汗、排尿排便などにより排熱(熱を逃す)を行います。
なぜここまで人間のからだが体温維持にこだわっているかというと、それは体温が上がりすぎると約42℃でからだで働く酵素に問題をおこしてしまい、体内での化学反応が起こりにくくなってしまうのです。
また、ホットカーペットに寝転んだり、電気毛布を寝ている間使用し続けると、からだはオーバーヒートを起こします。
その結果過剰な熱を体外に放出するため、異常な発汗、皮ふの異常乾燥、熱中症などの問題を起すので注意が必要です。
しっかりとした歩行は内から熱を生み出し、冷え性も無くなります。
外からからだを温めて行動するのは変温動物である爬虫類(トカゲ)や両生類(カエル)と呼ばれる生き物です。
恒温動物である我々哺乳類はそんなことはしなくても生きていける高度な機能を持っています。
本当の意味での温活は歩活です。
自分のからだの温度は自分自身のからだで行いましょう!
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