ナンバ歩きってなんなのさ
2014年5月22日(木)
“ナンバ歩き”をご存知でしょうか?
右手と右足がいっしょに出る歩き方で、江戸時代の飛脚の走り方ともいわれています。
以前は佐川急便のロゴマークで使われていた飛脚の形ですが、最近はめっきり見なくなりました。
©佐川急便
この歩き方を取り入れても良いですか?効果はありますか?という少しマニアックなご質問がありましたので、ブログ上でその効果をご紹介します。
ナンバ歩きは上半身のひねりが少ないためエネルギーロスが少なく、効率の良い歩き方ともいわれています。
ポケットに手を突っ込んで歩くと、ちょうど同じような身体の動きになります。いわゆる不良の歩き方ですね。
佐川の飛脚のロゴ同様、現代ではこの歩き方はほとんど見なくなりました。
この歩き方が現代に残らなかったのは、明治初期の国民皆兵制度でいろいろな階級のひとたちが兵士になり、整然と行進することが求められた結果、現代の歩行が教育されたともいわれています。
ナンバ歩きが昔の日本人の歩き方だという説もあるのですが、まだ歴史的な検証はされていないのが現実のようです。
では、そもそもナンバの形は何を意味しているのか?
それは、からだの動きを緊張させ瞬間的に大きな力を出すためにあります。
剣道の構え、相撲のすり足、フェンシングの構えなど。
野球の投手も右投げだと、左の足と手をバッターに向けてだしていきます。
瞬時に大きなパワーを発動させるためにナンバはとても有効な動きだといえます。
そう考えると、サムライが日常的にナンバ歩きをしていたのは、常に切るか切られるかの状況で、即座に抜刀し対応する形を準備していたとも考えられます。
武道の訓練としてナンバ歩きを取り入れることは有効だと思います。
人間のからだのバランスを調整するための生理的な歩行とは異なりますので、当院で指導している歩行を心がけるようお願いします。
参考文献:渡會公治 著 美しく立つ 文光堂
あゆむ整骨院では「歩く・冷やす・治す」
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