低温熱傷(やけど)に気を付けて!
2013年11月5日(火)
気温が下がり、どのご家庭でも暖房器具を使用し始める時期ですね。
毎年、この時期になると暖房器具の使用方法については厳しく指導を行っています。
というのも、暖房器具の間違った使い方をすることによって、体調を崩される方が多くなるからです。
寒いからといって、身体を温め過ぎると大変なことになります。
当院では、正しく、安全に暖房器具を使ってもらうために、『冬場の注意事項』のプリントを配布しております。詳しく知りたい方はそちらをご覧ください。
というわけで、ブログの本題です。
みなさん、”低温熱傷(やけど)”という言葉はご存じでしょうか?
私たちのからだは直接火に触れたり、熱湯がかかったりした場合、ほんの一瞬で「熱い!」と反応します。
ところが、体温より少し高い「暖かくて気持ちがいい」くらいの温度でも、その熱源に長時間触れ続けることで、やけどを負うことがあります。
このような「体温より少し高いくらい~60℃以下の熱源」に長時間触れ続けることによって起こるやけどを「低温やけど」といいます。
熱源が低温の場合、長時間触れていても熱さや痛みを感じにくく、やけどが低い温度でゆっくりと進行するため、気づいたときには「皮膚の深部まで赤く腫れる」「水ぶくれができる」などの比較的軽症のやけどから、最悪の場合、「皮下組織が壊れる」といった重症のやけどを負ってしまうことがあります。
また、皮下組織が壊れてしまった場合は、感染症にかかりやすく入院を必要とすることもあります。
体の部位のなかでも脚は特に知覚が鈍く、血行が悪くなり低温やけどを負いやすく、重症のやけどになることが多いので注意が必要です。
やけどは「時間×温度」の関係で発症することがわかっています。
たとえば、44℃では3~4時間、46℃では30分~1時間、50℃では2~3分接触し続けるとやけどを発症します。
暖房グッズを使用する際は、低温だからと決して油断せず、「低温やけど」の危険性のある道具であることを踏まえて、配慮を怠らないようにすることが大切です。
カテゴリー : 日常生活指導について