電気毛布は危険がいっぱい
2013年11月13日(水)
本格的な冬になり、電気毛布を使う方が多くなってきます。特にご高齢の方や極度の冷え性をお持ちの方が好んで使用されているようです。
「寝ている間、からだがずっと温かくて気持ち良い」というイメージを持ちの方が多いと思いますが、実はこれはとても危険なことなのです。
人のからだは、外部から過剰に熱を入れられることで、いろいろなダメージを受けます。そのため、身体の中では常に36℃ぐらいになるように温度設定されています。
ここに過度な熱が入ると、人の正常な反応として、その熱を排熱しようと働きます。その代表的なからだの反応として、「異常発汗・喉が渇く・皮膚の乾燥」があげられます。
「ふ~ん、なるほどね~」という感じでしょうか?
ではでは、毎年この時期だけに起こる症状の具体的な例をあげましょう。
・就寝後、左の足だけにしっとり湿るほど汗をかく。病院で精密検査を受けるも原因不明。電気毛布の使用を中止したことで症状消失。
・極度の冷え性の男性。就寝時は電気毛布を “常に強”で使用。ある日、骨盤の中全体にいままで経験したことのない激痛を感じる。あわてて病院へ受診されるも原因不明。こちらも電気毛布の中止で症状消失。
どうですか?このように、ちょっと考えられない症状が起きるのが電気毛布の怖いところです。
また、人は深い眠りに入るためにはからだの体温を少し下げる必要があります。外部から常に温められていると体温が下がらず、眠りが浅くなってしまいます。
しかも、身体は睡眠時も体温を下げようとフル稼働で働き続けます。
回復するための睡眠が、からだに負担をかける結果になってしまうのです。
特に高齢者の方は、暑さや寒さに鈍感になり反応も鈍くなります。本人は寒いと訴えていても、実際にからだに触れるとかなり熱を帯びていることがあります。
本人が気づかないうちに電気毛布で熱中症になるケースもあります。ご家族の方は十分に注意するようにしてください。
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